「ゲーミングPCを導入したいけど、電気代が気になる」「今のゲーミングPCの電気代、高すぎない?」――。
そんな疑問や不安を抱えていませんか?高性能なゲーミングPCは、確かに一般的なパソコンよりも消費電力が大きく、電気代が高くなる傾向にあります。
特に、ゲーミングPCの電気代が1ヶ月でいくらになるのかは、多くの方が知りたいポイントでしょう。
この記事では、普段使いの消費電力から、つけっぱなしにした場合の電気代、さらには「500wの電気代は1ヶ月でいくらですか?」「ゲーミングPCは毎回シャットダウンしたほうがいいですか?」といった具体的な疑問まで、あらゆる角度から徹底解説します。
電気代の計算方法はもちろん、600w、800w、1000wといったスペックごとの料金目安も詳しくご紹介。
電気代が1万円を超えてしまうケースや、24時間つけっぱなしにした場合の電気代のシミュレーションも行います。
この記事を読めば、高いと感じる電気代を賢く抑えるための具体的な方法がすべて分かります。
ポイント
- スペック別のゲーミングPCの具体的な電気代
- 電気代が高くなる原因とつけっぱなしのリスク
- シャットダウンとスリープの賢い使い分け
- 明日から実践できる効果的な電気代の節約術
ゲーミングPCの電気代、1ヶ月のリアルな金額とは
- まずは電気代の基本的な計算方法を理解
- 普段使いでの消費電力はどれくらい?
- 500wモデルの電気代は1ヶ月いくら?
- ミドル機の電気代は600wで試算
- ハイスペック機の電気代は800wが目安
- ハイエンド機の電気代は1000wを超えることも
まずは電気代の基本的な計算方法を理解

ゲーミングPC完全ナビ・イメージ
ゲーミングPCの電気代を知る第一歩として、まずは基本的な計算方法を理解しておくことが重要です。電気代は、以下のシンプルな計算式で算出できます。
電気代の計算式: 消費電力(kW) × 使用時間(h) × 電力料金単価(円/kWh)
ポイントは、PCのスペック表などに書かれている消費電力「W(ワット)」を「kW(キロワット)」に変換して計算することです。1000Wが1kWなので、単純に消費電力を1000で割ると覚えておきましょう。例えば、消費電力500WのPCなら0.5kWとなります。
また、電力料金単価は契約している電力会社やプランによって異なりますが、この記事では「公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会」が定める電力料金の目安単価である31円/kWh(2024年7月時点)を基準に計算を進めます。
補足:電力料金単価について
電力料金単価は社会情勢によって変動します。ご自身の正確な電気代を知りたい場合は、契約している電力会社の検針票(電気ご使用量のお知らせ)や公式サイトで最新の単価を確認することをおすすめします。(参照:公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会)
普段使いでの消費電力はどれくらい?

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ゲーミングPCの消費電力は、常に一定というわけではありません。実は、PCの動作状況によって大きく変動します。
例えば、Webサイトを閲覧したり、動画を視聴したりする「普段使い」の状態では、消費電力は比較的低く抑えられています。これは、PCの頭脳であるCPUや、映像を映し出すグラフィックボード(GPU)への負荷が少ないためです。この状態を「アイドル時」と呼びます。
一方で、最新の3Dゲームなどをプレイすると、CPUやGPUはフル稼働に近い状態になります。複雑な映像処理や計算を行うため、消費電力は一気に跳ね上がります。つまり、ゲーミングPCの電気代は、ゲームをプレイしている時間と、それ以外の作業をしている時間の内容によって変わってくるのです。
WEBライターの視点
よく「ゲーミングPCは電気代が高い」と言われますが、それはあくまで高負荷なゲームを長時間プレイした場合の話です。普段の調べ物や書類作成がメインであれば、消費電力は思ったほど高くありません。自分の使い方に合わせて電気代を考えることが大切ですね。
500wモデルの電気代は1ヶ月いくら?

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ここからは、具体的な消費電力ごとに1ヶ月の電気代を見ていきましょう。まずは、消費電力500WのゲーミングPCです。これは、比較的手頃な価格帯のエントリークラスやライトクラスのモデルに多いスペックです。
仮に、このPCで1日に5時間ゲームをプレイし、それを30日間続けた場合の電気代を計算してみます。
計算式: 0.5kW × 5時間 × 30日 × 31円/kWh = 2,325円
結果は、1ヶ月あたり約2,325円となりました。一般的なPCと比較すると少し高めですが、思ったよりも高くないと感じる方もいるかもしれません。
ミドル機の電気代は600wで試算

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次に、消費電力600Wのモデルです。このあたりは、多くのPCゲームを快適にプレイできるミドルスペックのゲーミングPCでよく見られる電源容量です。
先ほどと同じく、1日5時間、30日間使用した場合で計算してみましょう。
計算式: 0.6kW × 5時間 × 30日 × 31円/kWh = 2,790円
1ヶ月の電気代は約2,790円です。500Wのモデルと比較すると、約465円高くなる計算です。性能が上がる分、着実に電気代も上がっていくことがわかります。
ハイスペック機の電気代は800wが目安

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続いて、消費電力800Wのモデルを見てみましょう。このクラスは、高画質設定でも快適なプレイが可能なハイスペックモデルに分類されます。
同様に、1日5時間、30日間使用したと仮定して計算します。
計算式: 0.8kW × 5時間 × 30日 × 31円/kWh = 3,720円
1ヶ月の電気代は約3,720円となります。月々の負担として、少し重く感じ始める価格帯かもしれません。
ハイエンド機の電気代は1000wを超えることも

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最後に、消費電力が1000Wや1200Wといった、いわゆるハイエンドモデルのケースです。このクラスは、あらゆるゲームを最高設定で楽しみたい、あるいは動画配信なども行いたいコアなユーザー向けのPCです。
これまでのモデルと電気代を比較するために、一覧表にまとめてみましょう。
スペック(消費電力) | 1時間の電気代 | 1日5時間使用した場合 | 1ヶ月(30日)の電気代 |
---|---|---|---|
エントリー(500W) | 約15.5円 | 約77.5円 | 約2,325円 |
ミドル(600W) | 約18.6円 | 約93.0円 | 約2,790円 |
ハイスペック(800W) | 約24.8円 | 約124.0円 | 約3,720円 |
ハイエンド(1000W) | 約31.0円 | 約155.0円 | 約4,650円 |
ハイエンド(1200W) | 約37.2円 | 約186.0円 | 約5,580円 |
※1kWhあたり31円で計算
このように、PCのスペックが上がるにつれて電気代も比例して高くなります。特にハイエンドモデルになると、1ヶ月で5,000円を超えることも珍しくありません。ご自身のPCの電源容量を確認し、おおよその目安を把握しておきましょう。
高いゲーミングPCの電気代、1ヶ月分を抑える方法
- なぜ電気代はこんなに高いのか?
- つけっぱなしによる電気代の増加に注意
- ゲーミングPCは毎回シャットダウンしたほうがいいですか?
- 高い電気代を賢く抑えるテクニック
- まとめ:ゲーミングPCの電気代1ヶ月分を賢く管理
なぜ電気代はこんなに高いのか?

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そもそも、なぜゲーミングPCの電気代は一般的なPCと比べて高くなってしまうのでしょうか。その理由は、搭載されているパーツの性能にあります。
電気代が高くなる主な原因
- 高性能なグラフィックボード(GPU):美しい映像を描画するために、最も多くの電力を消費します。
- 高性能なCPU:複雑な処理を高速で行うため、こちらも消費電力が大きくなります。
- 複数の冷却ファン:高性能パーツが発する熱を冷やすために、ファンが常に稼働し電力を消費します。
言ってしまえば、ゲーミングPCはパワフルなパーツの集合体です。一般的なデスクトップPCの消費電力が50W~180W程度であるのに対し、ゲーミングPCはアイドル時でもそれ以上、ゲームプレイ時には500W以上を消費することも珍しくありません。この根本的な消費電力の違いが、電気代の差となって現れるのです。
つけっぱなしによる電気代の増加に注意

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ゲーミングPCで特に注意したいのが、「つけっぱなし」による電気代です。「すぐにまた使うから」と、シャットダウンせずに放置してしまうことはありませんか?
仮に、消費電力800WのPCを、ゲームをしていないアイドル状態でつけっぱなしにしたとしましょう。アイドル時の消費電力を仮に100Wと低めに見積もっても、24時間稼働させた場合の電気代は以下のようになります。
計算式: 0.1kW × 24時間 × 30日 × 31円/kWh = 2,232円
これはあくまでアイドル状態での計算です。もし高負荷な作業をさせたまま放置したり、スリープ設定を無効にしていたりすると、電気代はさらに跳ね上がります。
警告:24時間つけっぱなしで月1万円超えも
もし500Wの状態で24時間つけっぱなしにしてしまうと、1ヶ月の電気代は約11,160円にも達します。高性能モデルであれば、さらに高額になる可能性も。不要なつけっぱなしは、電気代を無駄に消費するだけでなく、PCパーツの寿命を縮める原因にもなるため、絶対に避けましょう。
ゲーミングPCは毎回シャットダウンしたほうがいいですか?

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つけっぱなしが良くないとなると、「使うたびにシャットダウンすべき?」という疑問が浮かびます。結論から言うと、PCから離れる時間によって使い分けるのが最も賢い選択です。
シャットダウンとスリープの違い
まず、シャットダウンはPCの電源を完全にオフにする状態です。待機電力はほぼゼロになりますが、次に起動する際にはシステムを最初から読み込むため、比較的大きな電力を消費します。
一方、スリープは作業内容をメモリに一時保存したまま、低消費電力で待機するモードです。復帰が速く、シャットダウンからの起動よりも消費電力を抑えられます。
WEBライターの視点
マイクロソフト社の調査によると、PCから離れる時間が90分以内であればスリープの方が、それ以上であればシャットダウンの方が、トータルの消費電力が少なくなるというデータがあります。この「90分」を目安に使い分けるのがおすすめですよ!
高い電気代を賢く抑えるテクニック

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ここからは、明日からすぐに実践できる、ゲーミングPCの電気代を抑えるための具体的なテクニックをご紹介します。少しの工夫で、月々の負担を大きく減らせる可能性があります。
モニターの輝度を下げる
意外と見落としがちなのが、ディスプレイの消費電力です。画面の明るさ(輝度)を少し下げるだけで、PC全体の消費電力を抑える効果があります。目に負担がかからない範囲で、最適な明るさに調整してみましょう。
電源ユニットを「80PLUS認証」にする
電源ユニットは、コンセントからの電気をPCパーツで使えるように変換する重要な部品です。この変換効率が高いほど、無駄な電力消費を減らせます。「80PLUS認証」というマークが付いた電源ユニットは、この変換効率が80%以上であることが保証されており、節電効果が高い製品です。BRONZE、SILVER、GOLD、PLATINUM、TITANIUMといったランクがあり、ランクが高いほど効率も良くなります。
発熱を抑えて冷却ファンの負荷を減らす
PC内部の温度が上がると、冷却ファンが高速で回転し、その分多くの電力を消費します。PCの置き場所を工夫して風通しを良くしたり、定期的に内部のホコリを掃除したりして、発熱しにくい環境を整えることも立派な節電対策です。
電力会社のプランを見直す
根本的な対策として、契約している電力会社の料金プランを見直すのも非常に効果的です。特に夜間にゲームをすることが多い方は、夜間の電気料金が割安になるプランに切り替えることで、大幅な節約が期待できます。様々な電力会社が提供するプランを比較検討してみましょう。
まとめ:ゲーミングPCの電気代1ヶ月分を賢く管理
この記事では、ゲーミングPCの電気代について多角的に解説しました。最後に、重要なポイントをリスト形式で振り返ります。
- ゲーミングPCの電気代は消費電力と使用時間で決まる
- 電気代の計算式は「kW × 時間 × 単価」
- 電力料金の目安単価は1kWhあたり31円
- 普段使いとゲームプレイ時では消費電力が大きく異なる
- 500WクラスのPCで月2,300円程度が目安
- 600Wや800Wとスペックが上がるごとに電気代は増加
- ハイエンド機では月5,000円を超えることも
- 電気代が高い主な原因は高性能なGPUとCPU
- つけっぱなしは電気代を急増させるので絶対に避ける
- 24時間稼働させると電気代が1万円を超えるリスクがある
- 90分以上離れるならシャットダウンが経済的
- 短時間の離席ならスリープモードを活用する
- モニターの輝度調整や内部清掃も有効な節電策
- 変換効率の高い80PLUS認証の電源ユニットを選ぶ
- 自分のライフスタイルに合った電力プランへの見直しも検討する